在宅ワークの日々に疲れが溜まっていませんか?これまでとは違った在宅での仕事は、予想以上にストレスが溜まるものです。
しかし、そのリモートワークによる疲れや憂うつさをスーッと解消することができます。なぜなら10つの原因を知ることで、ストレスフリーな環境を整えることができるからです。
オフィス勤務をしていた会社員から、自宅を主な働き場にする在宅ワークに切り替えて4年。「仕事がはかどらない」「なぜか疲れる」を放置することなく、6歳から続けている日記術を駆使して向き合ってきたからこそ、見えてきた10個の原因。その原因に合わせた対処法によって、「集中できない」「家だと疲れる」をだいぶ和らげることに成功しました。
この記事を読むことであなたも、在宅でも快適にお仕事できるようになるはずです。
リモートワークが疲れる10つの原因
リモートワークによる疲れは、不慣れさや環境の違いと考えられがちです。しかし実際には、異なる10個の原因が存在ます。1つずつ見ていきましょう。
1.今までと違う環境での戸惑い・不慣れさ
リモートワークに切り替わることで、仕事場が自宅に変わりました。しかし多くの人にとって家は「オフ」の場所。そこで仕事をすること自体に、違和感や戸惑いが生じる方も多いでしょう。
誰もが慣れ親しんだ環境からガラッと変われば、ドッと疲れます。もし原因が「今までと違う環境での戸惑い・不慣れさ」だけなら、時間が立てば適応し、疲れが和らぐでしょう。
なぜなら「順応」する力が強いからです。「家=オフ・職場=オン」の方程式も、時間とともに違うと認識しなおして、切り替える術を徐々につけることになるでしょう。
2.集中して仕事できる場所がない
家は暮らしのために作られています。くつろげるリビングルームや料理をササっと作れるキッチンはあったとしても、はかどる仕事部屋がある家庭は少ないことでしょう。
無理やりリビングルームで仕事をしようとしても、くつろぐ場所と脳にインプットされていれば、集中するのは至難の業。「なかなか家だと集中できない」「家で仕事をしようとすると疲れる」のは、テレワーク用に場ができていないので、当然の結果なのです。
3.仕事向きでないデスクやイスでの業務
デスクワークの方は、ほぼ7~8時間ほど椅子に座って作業することになります。しかし家庭用の椅子は、長い時間座る目的で購入していますか。
すでに家にあるからと、合わない椅子やデスクで仕事を続けては、腰に違和感が生じたり、肩こりを悪化させたりの原因にもなります。在宅での仕事が続くなら、身体的なストレスも生じやすく、疲れが溜まるのも無理ありません。
4.旦那の在宅でやるべき家事の急増
同居する家族がいる場合、在宅に切り替わるのは、あなただけとは限りません。ご主人やお子さんも日中に在宅状態になり、疲労困憊になった人もいたと思います。
家族も在宅になると、仕事以外にやることも一気に増えます。
- 3回の食事の献立を決める
- 食材を買い出し
- 3回の食事を作る
- 食器類を洗う
- 食器類をしまう
- 生ごみ類を片付ける など
料理だけでも、これだけのタスクがあります。さらに部屋の掃除、洗濯が加わり、ご家庭によっては子育ても加わるケースもあるでしょう。
買い足しもトイレットペーパー、ティッシュなどのわかりやすいものから、洗剤や柔軟剤、アルミホイルやラップなど「あれ?なんで?」というものまで量が増えがち。家にいる時間が増えれば、当然減るスピードもアップします。結果、「買い出し」「タスク管理」も増えて、労力が増すのです。
女性だけに負担がかかれば、ドッとストレスが精神的にも肉体的にもかかってきます。「なぜ私だけ?」「夫が家にいるのがストレスだ」となるのは時間の問題。コロナ離婚にならないように、やるべき家事や分担の見直しなどをしないと、疲労困憊になる日も近いかもしれません。
5.顔が見えずにコミュニケーションがとりづらい
ちょっとした質問。同じ会社なら、手があいてそうな時を見計らって質問できました。けれど、リモートワーク中だと相手のライフスタイルを想像し、コンタクトを取るほかありません。
不慣れな業務環境でもやっとしたり、わからないことが増えて疲れたりの原因にもなるでしょう。これまでは連絡がまめな人も、お子さんの保育園や学校が動いていないと、子育てをしながら仕事をするというカオスな状況になります。
「すぐに返信してほしいのに連絡が来ない」「業務確認がないから、作業着手ができない」など、リモートワークに伴うもやっと感がストレスや疲労につながります。
6.ちょっとした雑談をする相手がいない
離れた場所で仕事をすれば、ちょっとした雑談をするのも一苦労です。人と話せない、分かち合えないのは、寂しさがこみあげていませんか。
特に1人暮らしの方は会話をする機会が少なくなり、孤独感が増したり、どことなく精神的に疲労感が伴ったりするかもしれません。また、責任感が強すぎる方も、1人で背負うことが多く、ストレスに注意が必要です。
7.外に出かけられないストレス
緊急事態宣言中は、「外に出かけられないストレス」による疲労感を持っている方も多かったことでしょう。現在は、以前よりは出歩きやすくなっています。
けれども、在宅生活だと通勤がありません。最初は満員電車に乗らなくてラッキーと思った方も、朝から晩まで自宅にこもりっぱなしになると、負担は増します。下手すると、1日の万歩計が500歩未満のこともあるでしょう。
特に出歩くのが好きな方や自由を愛する方にとっては、自宅にいる時間が増えることは精神的な負担が大きく、疲れの原因になりかねません。
8.会議も会話もすべて画面越しで目を酷使
今までは会議や会話はリアルな場で行っていましたが、リモートワークでは会議も雑談も、報告や相談も、すべてオンラインです。ずっとパソコン画面に向き合っていれば、目の奥に痛みが走るほどの眼精疲労が伴うようになります。身体的に疲れが溜まり、不調が生じるリスクに注意したいところです。
9.同じ姿勢で長時間座りっぱなし
たいていの場合、オフィスより自宅の方が狭いことでしょう。オフィスならファイルや切手などの備品を取りに歩いていたとしても、自宅なら自分の好きなように置けます。
デスクの近くに、必要な備品がそろえば、机からほとんど歩かずに済んでしまいます。動く必要がなければ、同じ姿勢で座りっぱなしになる可能性が高いです。
家だとすべてがコンパクトに収まっていることで、動かずに首凝りや肩こりなどの疲れや不調が生じやすくなります。
10.無駄のない環境で仕事をしすぎる
リモートワークになったことで、上司からの評価も結果でしか図りづらい部分があります。頑張っているのを評価してほしい気持ちから、業務時間以上に働いてしまう人もいます。働く時間が増えれば、もちろん疲れやすくなるでしょう。
業務時間の区切りのチャイムも、自宅だとないために業務時間が図りづらい部分もあります。フレックスタイム制以上に、仕事の時間が自由度が増す可能性もあり、業務のし過ぎに注意しましょう。
以上、10つのリモートによる疲れを紹介しました。一言で疲れるといっても、仕事環境系やコミュニケーション系、肉体的疲労系や精神的疲労系、家族関係系などバリエーションがあるのがわかるでしょう。自分と照らし合わせて、どれに当てはまりそうかを図ってみてくださいね。
一時的じゃない!?リモートワークを取り巻く現状
今だけ我慢すればいい、と不調を感じつつも頑張りすぎていませんか。けれども、その認識はひょっとしたら、現実とずれがある可能性があります。ここではリモートワークを取り巻く現状をデータと共にお伝えします。
相次ぐ職場内クラスター
緊急事態宣言が解除されてから、出勤に戻った人もいる事でしょう。しかし、6月24日ごろから職場内クラスターが発生しています。
8月22日のテレ朝ニュースでは
「東京都内のオフィスで約50人規模の職場内感染されたがわかりました」「この職場では約100人が働いていて、22日までにその半数が感染したことになります」
(引用元:8月22日「テレ朝▶news 東京都内のオフィスで約50人規模の職場内感染を確認」より)
と報じています。
まだまだ続く!テレワーク持続企業は54.1%
デル・テクノロジーズは「中堅企業IT投資動向調査2020」の追跡調査を実施し、8月4日に発表しました。そのデータによると、
「テレワーク・在宅勤務を実施た企業は63.9%」、「今後もテレワークを持続する企業は54.1%」
(引用元:デル・テクノロジーズ「中堅企業IT投資動向調査」より)
とあります。
このことから、テレワークは一時的ではなく、これからの新常識・新しい働き方の1つとして定着する可能性が十分にあるといえるでしょう。短い期間だから耐え忍ぼうとするよりも、テレワークであっても限りなくストレスを最小限にして働けるように準備したほうが賢明です。
中小企業庁がテレワークを後押し!最大10%控除
中小企業庁が業務のテレワーク化を促進するために、「中小企業経営強化税法」の対象にデジタル化設備を加えました。
中小企業経営強化税制とは、中小企業等経営強化法の認定を受けた経営力向上計画に基づき、一定の設備を取得や製作等した場合に、即時償却又は取得価額の10%の税額控除(資本金3,000万円超1億円以下の法人は7%)が選択適用できるものです。引用元:中小企業庁
遠隔操作、可視化、自動制御などが対象です。控除の範囲が拡大したことを踏まえ、さらにテレワークが加速する可能性が高いでしょう。
交通費の支給カットし、単身赴任手当も見直し
コロナウイルスに社内感染対策の一環もかねて、交通費の支給を見直す会社も出てきています。
Yahoo!JAPANニュースによると、7月より
「富士通では、通勤手当を取りやめました。出勤時の交通費は建て替えて、後日精算するスタイルに」
引用元:Yahoo!JAPANニュース「富士通の在宅手当は合計8万円…「リモートワーク支援金」各社の充実度は?」
とあります。大手企業のシャープにおいては、
「単身赴任者に毎月支給している『単身滞在手当』を、一部の特定業務に従事する社員を除き、原則的に来年1月から廃止」
引用元:西日本新聞「単身赴任手当を廃止へ シャープ、来年1月から」
と決定しました。
コロナウイルスによる職場内感染の防止だけでなく、企業の生き残りをかけて経費削減に励んでいる意味合いもあることでしょう。都内のオフィスは高い家賃がかかりますが、出勤しなくなることで、地方の小さめなオフィスに切り替えもできるからです。
リモートワーク用に在宅勤務手当やPC機器の支給も
定期代や単身赴任手当が解消される代わりに、リモートワークが円滑に進められるように会社がサポートするケースも増えてきました。
「富士通は月額5,000円のスマートワーキング手当を支給」
「電通はリモートワーク支援一時金を全社員に一律6万円支給」
「日立製作所は月額3,000円の在宅勤務感染対策補助手当を支給。さらに、カフェテリアプラン制度で在宅勤務のための情報機器(モニター、Wi-Fiルーターなど)、机、イスなどの備品購入費用を補助」
参照元:Yahoo!JAPANニュース「富士通在宅手当は合計8万円…「リモートワーク支援金」各社の充実度は?」
自宅で業務に当たりやすいように、友人の勤める会社では備品の貸し与えや光熱費の補助手当をする企業も出ています。以上から、リモートワークは一過性ではなく、これから持続する可能性が濃厚です。
まとめ
リモートワークで疲れる10個の原因と今後のテレワークを取り巻く環境を紹介しました。
在宅に切り替わって疲れるようになったといっても、「頑張りすぎケース」や「画面を見る時間増加による眼精疲労ケース」、「家事の負担が急増による両立苦のケース」や「コミュニケーションがとりづらさによるケース」など、原因はさまざま。
ウィズコロナ時代になるからこそ、我慢して乗り越えようとするのではなく、原因を見極めて対策を打つことが肝心です。ガッツと根性では疲れ果ててしまいます。同じ在宅ワークの仲間として、ストレスフリーな在宅ワークワイフへと近づけていきましょう。
在宅ワークの疲れがスーッと消える!最高のストレス解消法15選に対処法をまとめていきます。良かったらご覧くださいね。
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