カウンセリングに興味があるけれど「カウンセリングの効果とは?」「気持ちがラクになるだけ?」ともやっとしていませんか?
心理カウンセリング提供12年目&カウンセラー養成スクール運営の経験から、言います。「すっきりする」「話して落ち着く」などの情動面だけでなく、「不眠改善」「親子関係の修復・和解」「自己肯定感の向上」などの本質的な効果も可能です。
ここでは、心理カウンセラーの経験をもとに「9つの効果」をご紹介します。ぜひあなたが得たい効果や提供した際に受け取ってほしい効果の参考にしてくださいね。
目次
1.気持ちがすっきり!晴れ晴れする
1つ目の効果は「気持ちがすっきり!晴れ晴れする」ことです。心理カウンセリングの代表的な効果ともいえます。
誰かに相談したい・聴いてほしいという本音があっても、「悩んでいるけど、言ったら笑われるんじゃないか」「本当に受け止めてくれるのか」と疑心暗鬼になる方も少なくありません。
過去に、友達に打ち明けたら、笑われてしまって傷ついたり、内緒と伝えたのに裏切られたり、などの経験をしたことがあるなら、なおさらでしょう。
けれど、プロのカウンセラーは違います。
こころのプロは心理学スクール等で知識をつけ、訓練(トレーニング)を積み、「そういうことがあってつらかったんですね」「長年、耐えてきたんですね」と、どんな話にも親身になって話を聞きます。
・否定をしない
・ジャッジをしない
・肯定的なマインドで聴く
・受け止める(受容)
・共感しようと努める
これらは、心のプロなら「基本的な姿勢」として身についているからです。そして、基本倫理の1つとして「守秘義務」を徹底し、秘密を第三者に打ち明けることは禁止されています。
だからこそ相談者は、つらいこと、悲しいこと、切ないこと、やりきれないこと、嫉妬心を掻き立てられたことなど、すべての感情を吐き出せるのです。
実際に心理カウンセリングにお越しの中に「こんなことで悩むなんて、くだらないかもしれませんが」と不安そうにおっしゃる方も、しばしばいます。
けれど、お金と労力をかけてお越しになっているのに、くだらない悩みなはずはありません。
60分間寄り添うことで「聴いてくださってありがとうございました!」「○○のことは誰にも言えなくて、はじめて話しましたが、スッキリしました」と、来た時とは別人のように晴れやかに帰っていきました。
このように、カウンセリングによって「スッキリした」「気持ちが晴れた」と話す方は、たくさんいます。これはありのままの感情を受け止めてもらえたことで「心の浄化作用(カタルシス効果)」が働いたからです。
2.ネガティブ感情・ストレス度が緩和する
2つ目の効果は「ネガティブ感情・ストレス度が緩和する」ことです。
カウンセリングでは、「親のことが許せない」「もう何もしたくない、会社も辞めたい」など、怒りや憂うつなど、ネガティブ感情に振り切れた状態で来る方も、しばしば。
けれども、ひたすら否定されることなく、話を聞いてもらえることで「つらさをわかってもらえた」「自分だけで抱え込まなくていいんだ」などの安心感から、ストレス度合いが緩和していきます。
実際、カウンセリング初期にストレス度が90%と話していた方も、終了間近には「50%」「30%」と大幅に減少する方も多いです。
一方で、カウンセリングを受ける姿勢によっては効果が半減し、むしろもやもやが増すこともあります。有意義なカウンセリング時間を過ごしたい方は「カウンセリングが逆効果になる7ケースと相談効果を高める12の方法」を一読くださいね。
3.気づきを得て、視野が広がる
3つ目の効果は「気づきを得て、視野が広がる」ことです。
悩みの渦中にいるとき、人は1つの考え方に囚われがちです。けれども、穏やかな雰囲気の中で「うん、うん」と心に寄り添ってもらえることで、冷静さを取り戻し、相手の立場や別視点でも考えられるようになります。
1つ実例を紹介しますね。
「彼氏が一方的な人」「ついていくのが大変」と話していた女性の相談者。相談に乗るうちに「嫌われたくなくて『なんでもいいよ』が口癖だと気づき、そもそも『○○してほしい』を言ったことがないとわかった」などのケースもありました。
・「何をして挙げたら喜ぶのかがわからない」から、あちこち連れて行っていたのかもしれない。
・強引で私のことを考えてくれていないのではなく、併せてばかりだから彼の行きたいところばかりデートしているのかもしれない。
カウンセリングを通して、別の可能性に気づいたことで、この相談者の彼氏への不満もなくなりました。
このように「イヤなこと」「苦痛に感じる体験」が、視点や見方を変えることで、ガラリと事実が異なって見えることもあります。この辺りもカウンセリングの醍醐味、効果の1つです。
4.やりたいこと・本音が見つかる
4つ目の効果は「やりたいこと・本音が見つかる」ことです。
しばしばカウンセリングで耳にする「やりたいことがわからない」「今の仕事をこのまま続けることに違和感がある」というご相談。
あなたも連日の残業や休日出勤、家事や育児に追われる毎日などで、本当にやりたいことを見失ってしまっていませんか?
それは、多忙さゆえに自己対話、自己内省する時間が極端に少ないからです。カウンセリングでは、じっくりと心の奥底に眠る本音と向き合うサポートを通し、「やりたい」を見つける手助けもできます。
実際に、「やりたいことを見つけたい」とお越しになった相談者。興味の方向性や価値観など深堀したところ「モノ作りが好き」「クリエイティブを好む」と気づきました。
指示されたことだけをやる今の会社では、欲求不満でもんもんして当然とわかり、相談者はクリエイターの仕事をすると決意。
「やりたい」が現実的にできる手段として、副業スタート。やりたいが少しずつ実現し、イキイキした表情でカウンセリング卒業となりました。
このように、じっくりと自身の心との対話を通し「これがやりたい」を思い出すこともできるのです。
5.思考グセ・行動パターンが見えてくる
5つ目の効果は「思考グセ・行動パターンが見えてくる」ことです。
他者のことは見えるのに、自分のことは案外見えづらいものです。なぜなら、生まれた時からずっと自身であり、自分から抜け出すことはできないからです。
けれども、カウンセリングで客観的なフィードバックや質問によって、見えづらい「思考グセ」や「行動パターン」にも気づくことができます。
実際にカウンセリングを通し、「0か100かで考えがちかもしれない」「みんなに押しつけられてしんどいのは、自分を後回ししすぎているのかも」などとハッと自分のパターンに気づかれる方も多いです。
知らないことや気づいていないことを変えることはできません。けれども「私ってこんな思考グセがあるかも」「このパターンに陥っているわ」とわかれば、意識的に変えていくことも可能なのです。結果的に、今の不都合な現実も変えるきっかけになります。
6.気持ち・物事・現状が整理できる
6つ目の効果は「気持ち・物事・現状が整理できる」ことです。
セクハラやパワハラ、モラハラやいじめなど、強いストレスを感じる状況では、冷静に状況や心境を振り返るのは難しいものです。
とくに慢性化していると「自分がどんくさいから、怒られるんだ」「自分が全部悪いんだ」と、自分のせいだと思い込み、さらにストレスを背負い込んでいるケースも多々あります。
そんなときこそ、カウンセリングの出番です。なぜならカウンセラーは伴走者であり、出口の見えないトンネルから抜け出すサポート役だから。
一緒になって状況を整理することで「そもそも、いじめる側が問題だ」と判断できるようになったり、「上司にはやられっぱなしだけど、さらに上司がいた」と上長に助けを求める選択肢が浮かんだりします。
実際にカウンセリング場面で、1つずつ状況を整理していったことで、いじめを受けて不眠症に陥っていた方が助け舟を出してくれる人に力を借り、いじめ解消に至った事例もありました。
悩んでるときは誰もが盲目的になりがちです。だからこそ、1人で悩まずにカウンセラーの力を借りるのも1つの手段。早めに対処することで、ケア&対策していってほしいと切に思います。
7.心身の調子が良くなる
7つ目の効果は「心身の調子が良くなる」ことです。
カウンセリングというと、心の調子が良くなるイメージはあったとしても、身体的に良くなるイメージは薄いかもしれません。
けれども心と体は連動しているため、ストレスによって自律神経系、内分泌系、免疫系のバランスが崩れることで、全身のあらゆる面に不調が出ます。
・不眠症(睡眠障害)
・摂食障害(過食/拒食)
・アトピー性皮膚炎の悪化
・月経痛の悪化/生理不順
・更年期/不妊症
・片頭痛/腹痛/胃痛 など
反対に、カウンセリング等でストレスを緩和することで、症状を和らげたり、薬の量が減ったりすることもあります。
実際にある相談者はアトピー性皮膚炎を持っていましたが、複数回のカウンセリング等で悩みが和らぐと「最近、掻きむしることが減りました」といい、薬も減ったといいます。
ある女性相談者はPMS(月経前症候群)で、生理1週間ほど前から気持ちの落ち込み、ネガティブ思考、イライラなどの情緒不安定になっていました。
けれどもカウンセリングを通して、気持ちが安定化すると生理前でもPMSの症状が和らぎ、「最近、生理痛も軽いんです」と笑顔を見せることもありました。
このように心と体は深く連動しているため、情緒が安定することで、体の不調も和らぐ傾向があります。
不定愁訴(はっきりした原因が不明な心身の不調。頭痛や腹痛など)がある人にも、カウンセリングは効果的といえるでしょう。
8.自己肯定感・自己受容感が高まる
8つ目の効果は「自己肯定感・自己受容感が高まる」ことです。
あなたは自己肯定感がある方ですか?相談に来る方の多くが「自己肯定感が低い」状態です。
けれどもカウンセリングを通して、「自分は自分のままでいい」と、丸ごと自分自身を受け止められるように(いわゆる自己受容の状態)、気持ちの面で変容していきます。
のちに「かけがえのない自分である」と自身を尊重し、欠けた部分すらも好意的に捉えられると自己肯定感がある状態になるでしょう。
カウンセリングでは、自受容感が高まった例を1つ紹介します。
「自分なんて価値がない」と言っていて、すぐに「ごめんなさい」と謝りグセのあった方。カウンセリングで考え方や受け止め方を変えるアプローチを続け、3か月後には、自己肯定感が上がって「自分なんて」という口ぐせが減少。
笑う回数も増え、最終的に「今は自分を好きと言える気がします」と、短所も丸ごと受容できるようになりました。
9.悩みが軽減・解消する
9つ目の効果は「悩みが軽減・解消する」ことです。
中長期的なカウンセリングでは、悩みの原因にアプローチをかけ、悩みの軽減や解消を目指すこともできます。2つ実例を紹介します。
夫にいじわるされると悲しんでいた相談者。3か月間、受け取り方や夫婦の関わり方にアプローチしたところ、いじわるが減少。むしろ夫から「ありがとう」と感謝されることも出てきました。
ある相談者は、慢性的な不眠症とうつ病で、仕事も休職状態でした。そこで、不眠改善と社会復帰を目標に、カウンセリング等を実施。
2か月目には向精神薬も減少し、最終的に断薬に成功。3か月目の5回目には、中途覚醒もなくなり、ふたたび社会人として働けるように回復しました。
原因にともに向き合い、アプローチしていくことで、根本的な悩みが解消することも多々あります。
カウンセリングでストレス緩和・根本的な悩み解決もできる
いかがでしたでしょうか?今回は、カウンセリングのおもな10つの効果と実例を紹介しました。
一般的にカウンセリングの効果というと「すっきりする」「落ち着く」などの情動的な効果イメージが強いです。けれども、このブログでご紹介した通り、不眠改善や天職発見など、本質的な効果も見込めるのです。
当カウンセラー養成スクールでは、対処療法的なカウンセリング技法だけでなく、根本的を促す技法なども、ご自身の要望に合わせて学習・習得できます。ご興味ある方は「オンラインカウンセラーになるための7日間メールレッスン」をご利用ください。
私は、悩み解消の伴奏ができるカウンセラーが増えることで、精神的に病む人が減り、自分らしく過ごせる人が増えてほしいと切に願っています。あなたの心の問題が和らいでいったなら、今度は支える側にステップアップしていくこともできます。
あなたのストレス度が和らぎ、あなたとあなたの周りに笑顔の花がたくさん咲きますように祈っています。
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