心理学で食べていくのは難しい?5つの理由と打開策とは?

心理カウンセラーになりたいと周囲に話し、「食べていけないからやめなさい」「心理学だと生計が厳しい」と反対され、しょんぼりしていませんか?親や友人など、親しい人からの反対は気持ちの面でも落ち込みますよね。

巷ではカウンセラーは食べていくのが大変と言われますが、ここで紹介する通りに実践すれば、だれでも心理業で食べていく方法がわかります。なぜなら実際に私もこの方法を押さえることで、心理業で独立でき、現在は5年目を迎えることができているからです。

ここでは、起業した心理カウンセラーが、心理業界の裏事情や心理業界で食べていくための打開策を実体験を盛り込みながら、お伝えします。

なぜ心理学で食べていくのは難しいといわれるのか?

そもそもなぜ、「心理学では食べていけない」「カウンセラーだと、生計を立てるのに苦労する」と言われるのでしょうか?それには、主に5つの理由があります。

1.心理カウンセラーでの求人が少ない

1つ目は「心理カウンセラーでの求人が少ない」からです。心理学を使った仕事をしたいと考えたとき、一般的にはインターネットやハローワークなどの求人を探しますよね。

しかし残念なことに、いくら探しても、心理カウンセラーでの求人はほぼありません。公募での「求人」が圧倒的に少ないからです。

うつ病やカウンセリングという言葉も一般的になり、利用者も増えています。いわゆる需要はあります。それなのに、求人が少ないことに違和感を感じる方もいると思います。それには業界の裏事情が絡んでいます。

2.募集は「臨床心理士・公認心理師」中心

2つ目は「募集が臨床心理士・公認心理師中心」であることです。

心理学の資格は、産業カウンセラーやキャリアカウンセラー、メンタル心理カウンセラーや学校心理士など、たくさんの資格が存在します。

その中でも、ひときわ「臨床心理士」「公認心理師」の2つが有名で、ご存じの方も多いことでしょう。公認心理師は、日本で唯一の心理学での国家資格です。臨床心理士をはじめ、その他の資格はすべて民間資格になります。

国家資格である公認心理師の募集が多いのは、スーッと理解できる人も多いはず。けれど募集要項に、民間資格である臨床心理士のみか、わからない方も多いのではないでしょうか?

理由はずばり、公認心理師(国家資格)ができたのが最近だからです。2018年に国家試験が初めて行われましたが、それ以前は国家資格なし。

臨床心理士は、大学院で心理学を卒業後、試験に合格してはじめて取得できます。その他の資格は、大学卒業後に筆記試験や実技試験に合格して取得できたり、なかには数日で取得できる資格も世の中にはあります。

うつ病で休職中の方や精神的に傷ついている方もお越しになるので、企業側はそれだけ学びの深い人を雇う傾向も高く、実習経験も経ている臨床心理士の募集が多い傾向にあります。さらに、公認心理師が「独占資格ではない」ことも1つの要因です。

いざ、カウンセラーとして働こうと思っても、募集は臨床心理士や公認心理師が多く、約500~600万円ほどかけて大学・大学院で学ぶことになります。

3.資格を取ってもフルタイムなし

3つ目は「資格を取ってもフルタイム募集なし」だからです。これは心理カウンセラー特有の事情が絡んでいます。

募集要項を満たし、一般的に会社員として心理カウンセラーのお仕事をすると、時給3,000円~5,000円と決して悪くはない金額です。しかし、そのほとんどが週1回6時間のみ、週2回半日のみなど、短い労働時間の案件です。

正社員でフルタイムのお仕事は、びっくりするほど少ないためです。大学院卒でようやくなれるスクールカウンセラーも、週1回のみの募集がほとんど。

仮に週1回6時間、時給3,000円のカウンセラーに採用されたとします。

その場合の月給は下記のとおりです。

(3,000円 × 6時間) × 月4回 = 7.2万円

大学や大学院に行って心理学を学び、資格を保有していたとしても、常駐でフルタイム勤務が少なく、業務委託もしくはアルバイト、派遣社員や契約社員です。正社員での安定雇用はほぼないと思って、間違いありません。

4.学会資格を取っても資格保持が難しい

4つ目は「学会資格を取っても、資格保持が難しい」からです。何のことかがわからない方も多いと思いますが、心理学会の発行する資格の中には「5年間で10ポイント以上」など、必要な学びを得ないと、更新できないものもあります。

せっかく一生懸命学んでも、研修や勉強会、シンポジウムや心理学会大会などに参加しないと、資格失効するリスクがあるのです。だから多くのカウンセラーは、最新の知見などを学びます。

けれども必然的にダブルワーク、副業が必要になるため、資格保持できずに失効し、心理学での仕事ができなくなる恐れも。ゆえに、掛け持ち先をよく選ばないといけません。

すると働ける時間が短くなりがちです。そんなジレンマから、心理カウンセラーや心理業界で食べていくのは厳しいと、心理業化の人間も口にします。

5.いきなり起業で早期に廃業

5つ目は「いきなり企業で早期廃業」です。

臨床心理士や公認心理師になるには、時間もお金もかかります。さらに、それだけの労力をかけても、正規雇用がほぼなく、極め付きは求人が圧倒的に少ないです。

そんな状況でも心理学で仕事がしたいという方は、「じゃあ起業しよう」「カウンセラーとして独立しよう」と行動する方も増えてきています。最近では短い期間で心理学を学べるスクールも増えてきていることも1つの要因でしょう。

しかし専門知識があっても、必要としている人に来てもらえないと、仕事ができません。思いだけで起業しても、相談したい人が来てくれないと、入ってくるお金は0円です。結果的に、1年以内に早期で撤退してしまうカウンセラーさんが後を絶ちません。

心理カウンセラーとして食べている人は0?

ここまで心理業界、心理カウンセラーの闇の部分を、赤裸々にお伝えしていきました。けれども、安心してください。心理カウンセラーとして食べている人もいます。私がこれまで出会ってきた中で、うまく生計を立てている人たちをご紹介します。

1.年間1,000万円超えのカウンセラー

まずは私の友人の起業家の心理カウンセラーさんです。カウンセラーとして食べていくのが厳しいといわれる中で、年間1,000万円以上稼いだ実績のある方です。

彼は卒業後に心理学の勉強を始め、副業という形で心理カウンセラーに。しかし本業での仕事も多忙で、心理学で必要な人に来てもらうのに苦戦していました。

本格的に心理カウンセラーとして食べていこうとの思いから、自立スキルを学びに経営塾へ。必要な人に来てもらうための教養や土台となるスキルを身につけ、のちにカウンセリングで年1,000万円ほどの売り上げが出るまでになりました。

2.出版・TV出演など活躍中の心理カウンセラー

続いて、私の事例を紹介します。

大学で4年間心理学を学び、2012年に健康心理士、認定心理士を取得。けれど、最初は相談に来てくれる人とうまく巡り合えず、とても悩みました。

うつ、自殺を0にしたいとの思いから、自立に必要な学びを乞いました。結果、徐々にリピートが増えて、サラリーマン時代の2倍の売り上げが入ったり、TVやラジオ出演、出版などの成果を作ることができています。

現在は完全に独立して5年目になり、今なおカウンセリングで最前線に立つほか、心理学を使ったセミナーや文筆業などで、生計を立てています。

プロフィール田倉怜美

ここでは2人にエピソードを紹介しましたが、それぞれのライフスタイルに合わせて心理カウンセラーとして生計を立てている人もいます。その他、講師業や顧問契約などを結びながら、堅実に生計を立てている人たちもいます。

心理学で食べていくことは難しいといわれがちですが、ポイントを押さえることでやりたい仕事で生活を成り立たせることもできるんです!

心理カウンセラーとして生計を立てるための3大キーワード

それでは、心理カウンセラーとして生計を立てる上で重要なポイントを紹介します。これまで出会った100人以上のカウンセラーさんを見て分かった「生計を立てる上で欠かせない3つのポイント」をお伝えします。

1.資格よりも自立のためのスキル

1つ目は「資格よりも自立スキル」です。

一般的に、カウンセラーになるには「資格が必要」だといわれています。しかし私は資格よりも食べていけるようになる「自立スキル」が必要と考えています。なぜなら資格を取っても必要としてくれる人が来てくれない限りは、カウンセラーとしてのスキルが磨かれないからです。

知識がいくらあっても、カウンセリングの実践経験なくては、相談者の力にはなれません。だからこそ、カウンセラーとして相談者に来てもらう自立スキルが必要です。

実際に私も経営塾で自立するためのスキルを学んだことで、ザルのようだった集客状態が改善されて、9割リピートに変わった経験があります。

加えて、相談者であるカウンセラーが経済的に困窮していると、カウンセリングに集中が難しくなります。相談者の力になるためにも、最低限の暮らしができるだけの自立スキルを身につけておくことが大切。

実際に同業種(カウンセラー仲間)で生計を立てている人たちは、どこかしらで経営について学びを得ています。そうすることで、求人などを頼りにせず、好きなことで仕事ができています。

資格や専門知識への学びはあとからでもできます。心理カウンセラーとして仕事がしたい気持ちがあるのなら、求人目当てではなく、自ら仕事を作れるようにすることが大事です。

2.振り返りできる内省力

2つ目は「振り返りできる内省力」です。

カウンセラーとして「聴く力」が大事なことは多くの方が知っていることでしょう。傾聴力という字にも「聴く」という字が入っていますから。

では、内省力が必要なことは知っていますか?3つの意味で、内省力がカウンセラーに求められます。

1.客観的に把握するため

1つ目は「客観的に把握するため」です。カウンセラーには気持ちに寄り添う以外に、解決のためのサポート役もあります。悩みを解決するには、冷静に物事を見つめる力が不可欠。

もし寄り添う力だけが強く、冷静に状況を把握できなければ、相談者の感情に飲み込まれてしまう恐れがあります。共感を勘違いし、相談者の悩みに飲み込まれると、次第に相談に乗るたびに疲れがたまり、続けていくのが困難になります。

カウンセラーもしんどいですが、せっかくお金と時間をかけてきてくれた相談者にとっても、本当の意味で力になれているとは言いがたいですよね。むしろ相談を重ねているのに、改善されなければ「合わない」と思われ、途中でカウンセリングが打ち切りになってしまいかねません。それでは根本的な悩み解決に通じません。

内省力をつけることで、気持ちはくみ取りながら、解決に必要なアプローチなども準備し、対処できるようになります。

2.固定概念と切り分けるため

2つ目は「固定概念と切り分けるため」です。カウンセラーは基本的に相談者の話を否定せず、丸ごと受け止めます。

ときに相談内容が不倫やDVなどのセンシティブな内容になることもあり、正義感の強いカウンセラーほど「絶対にすべきでない」「なんでそんなことを」を言いたくなるような場面も出てくるかもしれません。

けれど、相談者は「いけないとわかりつつも、それができずに悩んできている」ことも多々あります。悩んでいる人を責めても、いっこうに物事は解決しません。

内省力が強ければ、自身の価値観を押し付けずに、切り分けて考えられます。その理由は、じっくり自分や物事と向き合う力がたかれば「自分の考えグセ」を把握し、一般常識と自分の考えのそれぞれを混合させずに済むからです。

ゆえに、批判や否定ではなく「そうなんですね」と受け止めた上で、その人の言動の背景にあるもの、価値観などに注意が向けられるようになります。相談者と信頼関係を築き、解決に近づけるでしょう。

3.振り返り力を養うため

3つ目は「適切な振り返り力を養うため」です。ここでは詳しくは触れませんが、カウンセリングをする前には「仮説」を立て、検証していきます。

内省力がないと、自分の立てた仮説が正しいのか、修正したほうがいいのかがあいまいとなり、解決までに時間を要します。

しかし内省力を養うことで、仮説検証がしっかりでき、相談者にとって最善のアプローチ方法をその都度、用意できます。カウンセリングのたびに仮説検証をすることで、その方のパターンが見えてくることも多く、より効果的な相談時間にでき、悩みをクリアにしやすくなります。

3.いきなり起業よりもベビーステップで行動

3つ目は「いきなり起業よりもベビーステップで行動」です。

資格を取って雇ってもらうのが厳しいことを知り、いきなり起業する人もいます。私もいきなり業務委託でカウンセラーになり、痛い目を見てきました。それこそ1日の食費が5つ入り105円のパンを、朝1つ、昼夜2つで耐えしのぐ生活をし、極貧時代で気持ちを荒みそうになったこともあります。

また友人の起業家も、いきなり会社を辞めたもののすぐには収入につながらず、身も心もぼろ雑巾のようになって、会社員に戻った人もいます。

私自身も大変な経験をし、知人たちの過酷な有様も見てきているからこそ、これからカウンセラーを目指す方に言いたい。いきなり大きなチャレンジをするよりも、少しずつ始めるのが肝心、と。

せっかく今、会社員をして安定的な給料が入っているのなら、まずは副業カウンセラーとして始めるのをおすすめします。

いきなり収入を断ってしまうと、経済的に厳しくなり、サラリーマンに逆戻りしてしまうケースも多いです。もちろん、要領が良くてすぐにスキルなどを習得できる性格であったり、背水の陣の方が学べるとの性格ならば、それもアリです。

起業塾や経営塾によっては、うまくいった成功事例だけを話し、いきなり起業や会社員の退職を強く勧めるところもあります。

けれど多くの場合は、軌道に乗るまでに早くても2~3年ほど時間がかかるケースも多いです。私も精いっぱい努力しましたが、2017年(約5年)経って独立できています。それまでは会社員と掛け持ちで、カウンセラーをしていました。

短期決戦で気持ちが追い詰められて夢が破れそうになるくらいなら、まずは会社員を続けながら副業カウンセラーとして、ベビーステップで少しずつ知識とスキルをアップさせるべきだと思います。

私のエイド・カウンセラー・スクールでは、いきなりの退職はお勧めしていません。まずは副業スタートできるレベルにし、着実に食べていけるようにアフターフォローに力を入れ、無理なくひとり立ちをできるように支援しています。

本

 

まとめ

心理業界の裏側までぶっちゃけて書きましたが、いかがでしょうか。心理学で食べていくのは難しいとの話が一般的です。しかしカウンセラーとして食べていっている人も確かに存在します。

夢を現実にするためにも、いきなり会社員をやめて起業するよりも、安定収益である会社員をうまく続けながら、副業カウンセラーになるのが近道。資格さえあれば仕事に就ける業界ではないからこそ、しっかり食べていけるようになるための自立スキルを身につけることが肝心です。

内省力を強化し、ベビーステップでできることにトライしましょう。早くカウンセラーになりたいからと焦る気持ちもあるかもしれませんが、千里の道も一歩よりと言われるように、コツコツ積みかさねた努力は必ず後で生きてきます。

まずは自立スキルとして何が必要か、どのように内省力を強化していくのかを調べてみるのもおすすめです。私は6歳から毎日日記を書き、内省力を育んでいます。エイド・カウンセラー・スクールにおいても、ノート術について講座内で教えています。ご興味のある方はまずは聴講ください。

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心理カウンセラー田倉さとみ

心理カウンセラー田倉さとみ

エイド・カウンセラー協会 代表

いじめをきっかけにカウンセラーを目指すも、求人のなさ・集客に悩む。高額の経営塾等でビジネスを学ぶことで20代でひとり立ち。
しかし1馬力の限度も感じ、エイド・カウンセラー・スクールを開設。
ミッションはエイド・カウンセラー(仲間)を1,000人以上が増やすことを通じて、うつ病・自殺者が1,000人未満に減少させること。
心理歴15年、セミナー講師登壇120回以上、550名以上の臨床経験をもつ。
主なメディア出演はTBSテレビ、かわさきFMラジオ出演。著書「こころの予防医学」出版。

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