確定申告の対象者は?オンラインでの方法やQ&Aを副業の初心者向けにお伝え

・確定申告の対象者は?いくら以上稼いだら必要なの?
・パソコンないけど、スマホでも確定申告はできる?
・確定申告するのはいつからいつまでの分?
・めんどくさそうだけど、やらないとどうなる?

副業をやり始めたばかりだと、「自分が対象者か」「青色と白色の違いは何か」「申請する方法は」など、疑問が渦巻いているかもしれませんね。

そこで、ここでは副業3年未満の初心者に向けて、起業8年目の講師が「確定申告の概要」や「オンラインでの申請方法」、「おもな対象者と申請しないときのペナルティ」などをお伝えします。

基本情報や手続き方法を押さえて、不安を払しょくしましょう。

 

確定申告とは?基本情報をおさえよう

そもそも確定申告とは、どのようなものかご存じですか?

確定申告は、一年間の収入、経費、控除などを計算し、税務署に報告をして、税金を納める手続きを指します。

本来、会社員は会社が年末調整にて税金等の計算を済ませます。しかし、副業から得た収入があるのなら、対象者に該当し、本業の収入と合算して確定申告が必要になる可能性があります。

まずは、確定申告の基本情報を押さえておきましょう。

 

確定申告するのはいつからいつまでの分?

確定申告をするのは、年始1月1日から12月31日までの分です。対象者は毎年行います。

 

確定申告はいつからいつまでに申請すればいい?

確定申告の受付期間は、ほぼ毎年2月15日から3月15日です。しかし、還付を受ける人は、2月15日以前でも申請は可能です。

還付の対象者は、赤字繰り越しとなる人、生命保険料控除や扶養控除等によって過払いとなっている人などを指します。ひとり親控除や寄付控除などもあるため、意外と還付となる対象者が多いかもしれません。

 

青色申告と白色はどう違う?おもな特徴とメリット・デメリット

副業初心者がよく混乱するのが「青色申告」と「白色申告」の違いについてです。ここでは、おもな特徴とメリット・デメリットをお伝えします。

 

白色申告の特徴:簡易簿記(現金主義での記帳が可能)

白色申告は「簡易簿記」と呼ばれ、現金主義での記帳も可能です。

たとえば1月1日にお申込が入り、「1月15日分のカウンセリング代5,000円」が入金されたとします。白色申告では、収入として日付、内容、金額を記録するだけで十分です。

理解がしやすく、会計の知識がなくても、すんなり記録・記帳できるでしょう。

 

白色申告のメリット:シンプルなのでわかりやすい

最大のメリットは、「シンプルでわかりやすい」ことです。

青色申告と比べると、記帳が簡単なため、副業初心者でもわかりやすいです。予備知識がない状態でも、見本の通りにつけることができるでしょう。

青色申告とは異なり、開業届や青色申告承認申請書の提出がいらないため、事前の準備も少なくて済みます。会社員をしながらの少額の副業には白色申告がお勧めです。

 

白色申告のデメリット:10万円控除しかできない

白色申告のデメリットは、控除額の少なさです。開業届や青色申告承認申請書の提出をしていない場合には、控除額は0円です。提出している場合にも、10万円しか控除されません。

さらに、提出していない場合には、原則として赤字繰り越しもできません。赤字をするには、事前の開業届や青色申告承認申請書の提出が不可欠です。

控除額や優遇処置など、青色申告よりは恩恵は少ないでしょう。

 

白色申告がおすすめの人

・会計や難しい計算が苦手な人
・売上や収入が少ない人(年間100万円未満)
・副業や起業して1~3年程度までの人

 

青色申告の特徴:複式簿記

秘書

青色申告では、会計の方法の一つで、取引ごとに少なくとも二つの異なる勘定科目に記録するシステムです。複雑化しますが、財務状況とその変動を正確に把握することができます。

たとえば1月1日にお申込が入り、「1月15日分のカウンセリング代5,000円」が入金されたとします。

青色申告では、「売上」を借方に、「現金」または「預金」を貸方に記入し、5,000円を記載します。例えば、「現金」を貸方にして、「売上」を借方にして5,000円と記載する形です。

慣れないうちは「前受金」「売掛金」「売上」などがごちゃごちゃと混乱するかもしれません。

 

青色申告のメリット:控除額が最大65万円&恩恵が大きい

青色申告のメリットは「控除額が最大65万円」で「赤字繰り越しが最大3年できること」です。

現在の確定申告では、郵送や紙媒体での提出は55万円の控除額となっています。しかし、オンラインでe-taxによる確定申告の提出をすることで、最大65万円の控除が受けられます。

さらに、売上が赤字であっても、最大3年間繰り越しができるため、恩恵も大きいでしょう。

 

青色申告のデメリット:複式簿記に慣れるまでは難しい

青色申告の最大のデメリットは「複式簿記に慣れるまでの難しさ」です。

青色申告は複式簿記のため、会計ソフトがないと厳しいです。白色申告までは手持ちのノートやExcelのシートでの記録であっても問題ありません。しかし複式簿記を自力でつけるようとすると複雑で、とても時間がかかります。

なので、私も会計ソフト(やよいの青色申告オンライン)を使っています。ソフトを使えば、難易度もやや下がりますが、経理をしていた人以外は、慣れるまでは大変でしょう。

 

青色申告がおすすめの人

・売り上げ・収入が100万円以上の人
・副業・起業3年目以上の人
・経理の経験がある人
・簿記の資格を持っている人
・細かな計算が好き/計算額ではない人

 

確定申告をする方法は?

男の子

確定申告書を提出する方法は、「書類の郵送」「オンラインでのe-tax」のおもに2パターンです。

書類の郵送は、確定申告書を記入し、税務署に持参するか、郵便ポストに入れて投函する方法です。オンラインでのe-taxは、パソコン・タブレット・スマホのいずれでも可能です。

住まいの市区町村によっては、税務署で申告サポートを行っているケースもあるため、初回の確定申告や収入が少ない人は税務署での提出もよいでしょう。

実際に私も、確定申告に不慣れな最初の3年くらいは税務署に持参していました。確定申告シーズンは混み合いますが、わからない点も質問できるので、対象者は持参も候補に入れてみてはいかがでしょうか?

 

確定申告するのに必要なものは?持参すべきものと申請の手順

オンラインで確定申告するのに必要なものは、次の通りです。

・マイナンバーカード(オンラインでの申請には必須)
・世帯主のマイナンバー(オンラインでの申請には必須)
・利用者識別番号(ID)(オンラインでの申請には必要)
・スマホやパソコンなどの通信機器(オンラインでの申請には必須)
・経費や売り上げなどを記録した帳簿

私の場合は、2023年度(2023年1~12月分の申請内容。2024年2~3月に提出するもの)をパソコンから行いましたが、ICレコーダーは不要でした。

1.令和5年分所得税青色申告決算書(一般用)と令和5年分確定申告書を作成したのちに、送信画面へと切り替わります。

2.QRコードが表示されるので、スマホで読み取ります(確定申告の提出画面が再び表示されました)

3.マイナンバーの暗証番号、世帯主と私のマイナンバーカードの番号を入力します。

4.スマホをマイナンバーカードにかざします

5.読み取りOKになったら「送信完了」が表示される(提出完了)

 

私の場合、3回くらい読み取りエラーになりましたが、根気強く取り組んだらやっと送信できました。QRコードエラーやマイナンバーカードの読み取りエラーが出ても焦らず、何度も試しましょう。

ちなみに、書類での郵送や持参の場合には、マイナンバーカードがなくても本人確認書を添付することで提出は可能です。まだマイナンバーカードを発行していない人は、本人確認書類で乗り越えましょう。

 

確定申告が必要な人とは?どのくらいの収入から対象者になる?

はてな

確定申告が必要な対象者を把握していますか?ここでは、どのくらいの収入から対象者になるのか、パターン別に解説します。

 

・個人事業主(脱サラ起業した人、フリーランス)
→金額にかかわらず必要

・会社員
→年間20万円以上の収入だと必要(およそ月1.67万円以上)

・専業主婦
→年間48万円以上の収入だと必要(月4万円以上)

・学生
→年間130万円以上の収入(およそ月10.8万円以上)

 

すでに会社を退職し、開業届を出しているのなら、収入のいかんにかかわらず確定申告が必要です。会社員の場合には月1.6万円強で必要となるため、副業収入が入り始めたら確定申告を視野に入れ始めるといいでしょう。

専業主婦の確定申告が必要なボーダーラインは2020年法改正によって引き上げられ、およそ月4万円以上が対象です。

学生は、勤労学生控除によるもので月10万円強までセーフです。ただし、基準額を超えてしまうと確定申告が必要なだけでなく、 保護者からの扶養も外れるため注意してください。

対象者の場合には、確定申告が義務となります。基礎知識をつけて、期日内に提出を間に合わせましょう。

 

確定申告をするメリット

お金

確定申告に必要なものや手順などを見て「めんどくさそう」「難しそう」「できるか自信がない」と怖気ずく人もいるかもしれません。

かくいう私も、1回目は「難しい」「出来ない」を連呼していました。ですが、確定申告するとむしろお金がもらえたり、優遇されたりすることもあるのです。まずはメリットを見てみません?

 

還付されることがある

カウンセラーの仕事は、経費科目が一見すると少なく見えるので「追加で支払わなきゃ」と思うかもしれません。

ですが、還付されるケースも多々あります。なぜなら控除されるものも多岐に渡るためです。

・雑損控除(災害等で生活上の資産が被害を受けた人)
・生命保険料控除・地震保険料控除
・医療費控除(セルフメディケーション税制のいずれかのみ)
・寄附金控除(ふるさと納税をした人、国や公共機関に寄付した人)
・社会保険料控除(国民健康保険、国民年金などを支払っている人)
・小規模企業共済等掛金控除(iDeCoの掛け金など)
・ひとり親控除(合計所得金額が500万円以下なら35万円の控除)
・勤労学生控除(合計所得金額が130万円以下の人)
・配偶者控除・配偶者特別控除(配偶者の所得金額が133万円以下の人)
・基礎控除(よっぽど高所得者以外は48万円控除)

諸々控除されるため、収入100万円程度くらいなら控除でよって、所得税がかからないことも多いでしょう。むしろ、還付を受けて、臨時収入になることもあります。めんどうかもしれませんが、確定申告するメリットもあるのです。

 

めんどくさいからと確定申告をやらないとどうなる?

不安な女性

「メリットを見てもめんどくさい」「できたらやりたくない」という人もいるかもしれません。

しかし、めんどうだからと確定申告が必要なのにサボった対象者は、ペナルティや罰金が科せられる恐れがあります。

確定申告を指定する期間内に行わないと、無申告加算税が課せられます。原則として、納付が必要な金額50万円までは15%、50万円を超えると20%の金額が加算されるというペナルティです。

決して軽いものではないため、脱サラ起業している対象者は毎年確定申告をしましょう。

 

副業初心者でわからない…確定申告のよくある質問と回答

初めて行う確定申告は、知らない単語や聴きなれないフレーズばかりで、戸惑いや混乱をきたしますよね。

そこで、私が確定申告したばかりのころに疑問に思ったことなどをまとめました。ぜひ素朴な疑問の解消に役立ててくださいね。

 

確定申告は赤字でも必要?

会社員をしていて20万円未満なら、確定申告は不要です。ただし、すでに脱サラ起業している場合には、赤字であっても申請しましょう。必要書類を出すことで、赤字繰り越しをしたり、還付金を受け取ったりもできます。

 

年収20万円未満なら何もしないでいい?

住民税の申告が必要です。申告しないと延滞金がかかる恐れがあるため、確定申告が必要ない人も、住民税の申告はしましょう

 

確定申告のお知らせはいつ届く?

メール 女性

生命保険料控除は10月ごろから順次届きます。昨年も確定申告をした対象者は、お知らせが1月ごろ届くので、それまで待っていましょう。

ちなみに、初めて確定申告する対象者には、特にお知らせなどは通知がありません。自主的に情報を集めるように心がけてください

 

確定申告が完了したか心配…確認する方法はある?

本当に完了したのかが自信がなく、心配になる気持ちはわかります。

オンラインによる確定申告の場合、e-taxなら確定申告の提出画面にて「送信されました」と表示があるので、その画面で確認しましょう。

それでも不安な場合には、何度も送信できるので、2回、3回と送信しても問題はないです。

税務署に持参(紙での提出)なら、税務署の担当者が日付の入ったハンコを押印してくれます。郵送の場合には、返信用封筒と切手を貼っておくことで、後日控えを送り返してもらえるので、安心できるでしょう。

 

確定申告前の帳簿がわからずに申請できない!

初めての確定申告だと、帳簿のつけ方で戸惑いますよね。そこで、対処方法を3つ紹介します。

 

市区町村の確定申告サポートに通い詰める

授業

1つ目は「市区町村の確定申告サポートに通い詰める」ことです。

メリットは無料で利用でき、その場で疑問解消できることです。一方のデメリットは、市区町村によってはサポートがないケースや、長蛇の列で聞けるまでに2~3時間くらい待つケースなどです。

事前に住まいでの「確定申告セミナー」「確定申告の手続きサポート」などがないか、確認しましょう。

ちなみに、以前杉並区に住んでいましたが、職員による確定申告の手続きサポートや初心者向けの数回にわたるセミナー実施など、手厚い支援がありました。

 

税理士に依頼する

2つ目は「税理士に依頼する」ことです。

メリットは、あなたの代わりに申請や帳簿をつけてもらえることです。対するデメリットは、費用が月額2~3万円ブラス確定申告費用が上乗せされることです。

青色申告だと、相場が年間20~30万円程度とされています。まとまった費用が掛かるため、事前に心しておきましょう。

さらに、1月からは確定申告のための繁忙期に突入するため、新規顧客を取らない税理士も多くいます。せっかくまとまった費用を用意しても、引き受けてもらえないリスクがあるのです。

もっと言うと、税理士は心理業界に詳しいわけでないため、ある程度依頼主も税金への理解や知識も必要になります。注意しましょう。

 

税理士主催のセミナーやイベントに参加する

3つ目は「税理士主催のセミナーやイベントに参加する」ことです。

メリットは、ピンポイントでわからないことがある人は、安価で疑問解消できることです。対するデメリットは、相談業務は対応していないことが多く、不明点が多すぎる人には不向きな点です。

状況に合わせて、どこを頼るのか判断することも、副業や起業する上で必要なエッセンス。対象者はこの記事で知識をつけ、あなたの状況に合うところに連絡を取りましょう。

 

申請が間違っていた場合、どうしたらいい?

3月15日までは何度でもやり直しが可能です。間違いに気づいたら、なるべく早めに確定申告をやり直しましょう。

 

還付金額はいつ届く?

還付は、およそ1~2か月後に振り込まれます。それ以上が経過しても振込がないのなら、不備があった可能性が疑われます。税務署に電話をしてみましょう。

 

会計ソフトはどれを使えばいい?

正直なところ、好みによって異なる部分です。

私の場合には「サポートが手厚いこと」「電話でも相談に乗ってもらえること」「メールサポートもあること」を条件で絞り込み、やよいの青色申告オンラインにしました。

利用していて、メール返答は即日内、電話で仕分けや入力方法を教えてもらえるなど、メリットも多く、このまま継続を検討しています。参考までに。

 

初めては誰だって不安。知識をつけて確定申告をしよう

お金
今回は副業初心者のカウンセラーが、初めて確定申告をするときの手続き方法や対象者、メリットや必要なものなどをお伝えしました。

はじめてやることは、何だって難しく感じるものです。けれども、2年目、3年目と回数を重ねていくことで「わかる」「できる」が増えていき、会計へのストレスや不安も軽減されるはずです。

私自身は数字が苦手、会計も簿記も知識0で、確定申告1年生のときには大混乱でした。けれど8回目の今年は、毎度恒例の行事のような感覚で、以前ほどのストレスや不安はありません。

きっとあなたも慣れていきますよ。まずは知識をつけていってくださいね。あなたも無事に確定申告が終わりますように。

 

【関連性の高い記事】
副業が会社にバレない方法とは?Wワーク経験者が教える”バレる人”の落とし穴


無料プレゼント
オンラインカウンセラーになるための
7日間メールレッスン


メールレッスン

在宅で相談に乗りたいのに、 始め方や準備で悩んでいませんか?
本名ヒミツ&顔出しなしで、オンラインカウンセラーにあなたもなれます!

オンラインカウンセリングできることで、遠方の方、時間のない方、持病のある方、対面による感染リスクに不安のあるの相談にも乗れます。
移動時間0なので、忙しくって相談するのも大変な方にも喜ばれますよ。

今すぐ無料プレゼントに申し込む→

7日間レッスンの詳細を見る

 

心理カウンセラー田倉さとみ

心理カウンセラー田倉さとみ

エイド・カウンセラー協会 代表

いじめをきっかけにカウンセラーを目指すも、求人のなさ・集客に悩む。高額の経営塾等でビジネスを学ぶことで20代でひとり立ち。
しかし1馬力の限度も感じ、エイド・カウンセラー・スクールを開設。
ミッションはエイド・カウンセラー(仲間)を1,000人以上が増やすことを通じて、うつ病・自殺者が1,000人未満に減少させること。
心理歴15年、セミナー講師登壇120回以上、550名以上の臨床経験をもつ。
主なメディア出演はTBSテレビ、かわさきFMラジオ出演。著書「こころの予防医学」出版。

関連キーワード

あなたにおすすめの記事

RELATED POST

この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


PAGE TOP
MENU
お問合せ・FAQ